今日のしまどん

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【愚痴】ご当地映画の全国ロードショーに思うこと

はじめに

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大阪帰省の最終日の昨日、「葬式の名人」という映画を観ました。

私が過去に過ごしたことのある大阪府茨木市全面協力の下、同市出身のノーベル文学賞作家である川端康成の小説を題材にこの映画が作られたのです。

キャストには前田敦子&高良健吾、簡単に言うと「高校時代の盟友の死に際し、当時の仲間達が思い出の残る高校で彼のお通夜をやる」という話です。

 

soushikinomeijin.com

 

舞台の高校は川端康成の出身校であり、学力的には大阪の高校の中でおそらく5番目くらいの高校です。

撮影もほぼ高校の中で行われ、現在茨木市で先行上映中、来月20日は全国ロードショーが予定されています。

たかが大阪の一高校を題材にした映画に有名なキャストが付いて全国ロードショーってのも凄い話です!ただ今日映画を観て個人的にいろいろ不安になってしまいました...

 

不安要素①タイトルと内容が一致しない

「葬式の名人」はそもそも川端康成が幼少期相次いで身内の死に接する中での心境を綴った短編小説のタイトルなのですが、「高校で通夜をやるという」という話は原作の中にはどこにも出てきません。一応「数々の川端康成の小説群を原案にした青春コメディー映画」とのことなので、完全オリジナルの脚本みたいです。なのでもはや原作「葬式の名人」の要素はほとんどゼロに近いですし、そもそも厳密に言うと通夜の話なので、葬式のシーンは一切出てきませんでした。

だったらもはやそんなタイトルを付けてはいけないような気がします。このタイトルでは特に川端康成の原作を知っている人、知らない人に関わらず、初めて観る人はどのあたりが葬式?名人?となってしまうのではと感じました。

 

不安要素②ストーリー上に「なぜ?」が沢山ある

今回原案となっている川端康成の小説群には、ファンタジー要素のある内容のものも含まれるため、ストーリー上に多少おかしな部分があったとしても「夢の世界の話」や「そもそも原作としてそういう話」などと無理矢理な解釈&納得せざるを得ない部分が多数あります。もちろんなぜそうなったのかという部分の言及は一切されません。この話は友人の死というリアルな出来事をきっかけに物語が進行していくので、「いつそういう世界に入ったのか」というタイミングが非常に掴みにくく、もう「高校で通夜やってること自体も夢の中の話なんじゃないか」と疑ってしまうレベルでした。また、川端康成の作品要素を入れるがためにほとんど本編とは関係ないシーンもありました。作品知識がない方にとっては意味不明なシーンに映り、モヤモヤするのではないかと気にしています。

 

不安要素③地元民しか分からない話題が多数

本作の舞台となった高校の独自文化として、体育祭ではリレーなどの競技よりも、応援団やマスゲームなどの各チームの演技を以って争う文化があるのですが、説明なく当たり前のように現役の生徒が応援団の練習をしているシーンが出てきます。また冬には少し離れた山までの往復50Kmくらいを夜通し歩く伝統行事があるのですが、これも少しの説明くらいで済まされてしまいます。この高校の生徒にとってはそれが高校時代の重要な思い出なのかもしれませんが、そんなこと少なくとも茨木市民以外の人には知る由もありません。

うーん、完全なるご当地映画。地元民にはウケますが全国ロードショーは非常に不安です。

 

おわりに

不安要素③に関しては、前提知識に関して説明を加えすぎるとストーリーの邪魔になるし、説明しないってのも理解が進まないという非常に厄介な問題があります。大分前には「阪急電車」、最近では「翔んで埼玉」なとのご当地映画もありましたが、今回は実在する一つの高校が舞台というさらに狭い範囲ですし、特に観ている側には後者の要素が強く出てしまうのではないかと思います。

また本作の脚本担当の方もその高校出身の方らしいです。となるとそもそもご当地映画の脚本は誰が書いたほうがいいのかという話にも繋がります。前提知識のある人が脚本を書いたほうがいいのか、はたまたそうではない第三者の方がいいのか、そのあたりの難しさも感じました。

 

とにかく今回、来月全国ロードショーされるにあたりどうしても感じたことを書かずにはいられず記事にしました。

※もちろんこの映画について評価されている人も結構おられますし、私自身、主演や子役の演技やコミカルな部分等良かったと感じる部分もあります。本記事はあくまでも個人的な意見ですので、作品や誰かを批判する意図は全くない旨ご了承いただけますと幸いです。

 

逆に9月20日の全国ロードショー以降、どう感じられたか教えていただけると助かります。ぜひよろしくお願いします!!

 

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